台風11号の最新の情報に注意/1か月予報(9/3~10/2)

 天気図・気象衛星画像・気象情報・予想天気図・台風経路図・週間予報解説資料・1か月予報解説資料:気象庁ホームページより

 

台風11号は沖縄の南海上に停滞していましたが、ゆっくり北上し始めています。

台風による強風で海面水温が下がった影響とみられますが中心気圧がやや上がってきています。

 

また秋雨前線が東日本から西日本にかかり、台風から暖かく湿った空気が入り、北日本から西日本の日本海側や台風の外側の気流がぶつかっている九州や四国、紀伊半島の南東側斜面などで強い雨の降っている所があります。

 

台風は4日から5日にかけて東シナ海を北上し、6日頃に九州の西の海上から朝鮮半島に進むとみられますが、九州にはかなり接近する可能性もあり最新の情報に注意してください。

明日の予想天気図では秋雨前線がなくなっていますが、台風から暖かく湿った空気が流れ込み東日本から西日本では大気の不安定な状態が続く見込みです。

局地的に雷を伴った激しい雨に注意してください。

 

 

令和4年 台風第11号に関する情報 第84号
2022年09月03日05時10分 気象庁発表

大型で非常に強い台風第11号の影響により、沖縄地方では4日にかけて大荒れの天気となるおそれがあります。暴風やうねりを伴った高波、高潮に厳重に警戒してください。また、沖縄地方や西日本から東日本では、土砂災害に厳重に警戒し、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に警戒してください。なお、沖縄地方では3日午後から4日午前中にかけては、線状降水帯が発生して大雨災害の危険度が急激に高まる可能性があります。

[台風の現況と予想]
 大型で非常に強い台風第11号は、3日4時には石垣島の南約210キロにあって、ゆっくりした速さで北北西へ進んでいます。中心の気圧は945ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は45メートル、最大瞬間風速は60メートルで中心から半径95キロ以内では風速25メートル以上の暴風となっています。
 台風の北上に伴い、3日夜のはじめ頃から4日未明にかけて先島諸島へかなり接近する見込みです。その後、台風は5日にかけて東シナ海を北上し、次第に進路を東よりに変えて、6日には九州へ接近するおそれがあります。
 また、前線が西日本から東日本へのびています。前線は4日にかけて日本海まで北上する見込みですが、前線に向かって、太平洋高気圧の縁を回って暖かく湿った空気が流れ込み、また、台風からの暖かく湿った空気の流れ込みも続くため、西日本から東日本を中心に大気の状態が非常に不安定となるでしょう。

[防災事項]
<暴風・高波>
 沖縄地方では台風の影響で非常に強い風が吹き、猛烈なしけとなっている所があります。台風の接近に伴い、4日にかけて先島諸島では一部の住家が倒壊するおそれもある猛烈な風が吹き、猛烈にしける所がある見込みです。
 4日にかけて予想される最大風速(最大瞬間風速)は、
  沖縄地方   45メートル(65メートル)
 3日に予想される波の高さは、
  沖縄地方    10メートル
  奄美地方     6メートル
 4日に予想される波の高さは、
  沖縄地方    10メートル
  奄美地方     7メートル
の見込みです。
 沖縄地方では、風が強まる前に頑丈な建物の中に移動するとともに、屋内では窓から離れるなど暴風に厳重に警戒してください。また、高波にも厳重に警戒してください。奄美地方でも高波に警戒してください。

<高潮>
 沖縄地方では台風の影響で潮位が高くなり、3日夜のはじめ頃から4日未明にかけて警報級の高潮となる所があるでしょう。海岸や河口付近の低地では高潮による浸水や冠水に厳重に警戒してください。

<大雨・雷・突風>
 西日本から東日本を中心に、雷を伴った非常に激しい雨や激しい雨が降っており、土砂災害の危険度が非常に高まっている所があります。西日本から東日本を中心に5日にかけて雷を伴った非常に激しい雨や激しい雨が降り、大雨となる所があるでしょう。
 沖縄地方では台風の北上に伴い、台風本体や台風周辺の暖かく湿った空気が流れ込むため、大気の状態が非常に不安定となり、5日にかけて雷を伴った非常に激しい雨や激しい雨が降り、大雨となる所があるでしょう。
 4日6時までの24時間に予想される雨量は、多い所で、
  沖縄地方         250ミリ
  東海地方         200ミリ
  奄美地方         150ミリ
  九州北部地方       120ミリ
  九州南部、四国地方    100ミリ
 その後、5日6時までの24時間に予想される雨量は、多い所で、
  九州北部地方、九州南部、沖縄地方    100から200ミリ
  東海地方、近畿地方、四国地方、奄美地方、100から150ミリ
の見込みです。
 線状降水帯が発生した場合は、局地的にさらに雨量が増えるおそれがあります。
 土砂災害に厳重に警戒し、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に警戒してください。また、落雷や竜巻などの激しい突風に注意してください。発達した積乱雲の近づく兆しがある場合には、建物内に移動するなど、安全確保に努めてください。

[補足事項]
 今後の台風情報、地元気象台の発表する警報や注意報、早期注意情報、気象情報、竜巻注意情報等に留意してください。次の「令和4年 台風第11号に関する情報(総合情報)」は、3日11時頃に発表する予定です。

 

 

 台風は日本海から沿海州方面に進み、その後は列島付近は日本の東海上の高気圧と大陸の高気圧の間の気圧の谷となり列島は全般に曇りや雨の日が多くなりそうですが、北日本は8日頃から大陸からの高気圧に覆われて晴れる予想です。

 9月1日に気象庁より9月3日から10月2日の1か月予報が発表されました。

全般的に列島は暖かい空気に覆われやすく、気温が高くなる予想ですが、太平洋高気圧の縁に当たり南からの湿った空気の影響を受けやすい西日本では降水量が多く、日照時間が少ないと予想されています。

 

天気の傾向は、台風11号が通過した後大気の流れが大きく変わる可能性があり、不確実性が高いとみられています。

長期予報も最新の情報に注意が必要です。 

1か月予報(2022年09月01日発表)の解説 気象庁
向こう1か月の天候の見通し
全国 (09/03~10/02)

予報のポイント

  • 全国的に暖かい空気が流れ込みやすいため、向こう1か月の気温は、全国的に高いでしょう。
  • 気圧の谷や湿った空気の影響を受ける時期があるため、向こう1か月の降水量は、西日本で平年並か多く、沖縄・奄美で多いでしょう。日照時間は西日本と沖縄・奄美で平年並か少ないでしょう。

1か月の平均気温・降水量・日照時間

  平均気温(1か月) 降水量(1か月) 日照時間(1か月)
北日本 日本海側
低20 並30 高50
高い見込み
少30 並30 多40
ほぼ平年並の見込み
40 並30 多30%
ほぼ平年並の見込み
太平洋側
少30 並30 多40
ほぼ平年並の見込み
40 並30 多30%
ほぼ平年並の見込み
東日本 日本海側
低20 並30 高50
高い見込み
少30 並40 多30%
ほぼ平年並の見込み
40 並30 多30%
ほぼ平年並の見込み
太平洋側
少30 並40 多30%
ほぼ平年並の見込み
40 並30 多30%
ほぼ平年並の見込み
西日本 日本海側
低20 並30 高50
高い見込み
少20 並40 多40
平年並か多い見込み
40 並40 多20%
平年並か少ない見込み
太平洋側
少20 並40 多40
平年並か多い見込み
40 並40 多20%
平年並か少ない見込み
沖縄・奄美
低20 並30 高50
高い見込み
少20 並30 多50
多い見込み
40 並40 多20%
平年並か少ない見込み
数値は予想される出現確率(%)です 気温画像 降水量画像 日照時間画像

数値予報モデルによる予測結果

 1か月平均の地上気圧(左図)は、東シナ海を中心に平年より低く、本州付近では、南から湿った空気が流れ込みやすい見込みです。沖縄・奄美から九州にかけては、気圧の谷や湿った空気の影響を受ける時期がある見込みです。
 上空約1500mの気温(右図)は、日本付近は平年より高い見込みです。
地上気圧
地上気圧
T850
上空約1500mの気温

季節予報では、よく似た初期値から出発した多数の数値予報結果を利用します(アンサンブル予報)。
多数の結果の平均(上図など)から大気の状態を判断し、また結果のバラツキ具合から予報の信頼度や確率を計算します。

週別の天候

09/03~09/09
  • 北・東日本と西日本日本海側では、天気は数日の周期で変わりますが、気圧の谷や湿った空気の影響を受けやすく、平年に比べ晴れの日が少ないでしょう。
  • 西日本太平洋側と沖縄・奄美では、気圧の谷や湿った空気の影響を受けやすく、平年に比べ晴れの日が少ないでしょう。
09/10~09/16
  • 北・東日本では、天気は数日の周期で変わるでしょう。
  • 西日本日本海側では、天気は数日の周期で変わりますが、平年に比べ晴れの日が少ないでしょう。
  • 西日本太平洋側と沖縄・奄美では、湿った空気の影響を受けやすく、平年に比べ晴れの日が少ないでしょう。
09/17~09/30
  • 北・東日本と西日本日本海側では、天気は数日の周期で変わるでしょう。
  • 西日本太平洋側と沖縄・奄美では、平年と同様に晴れの日が多いでしょう。

明日から1週間の、日別の天気や気温などは、週間天気予報(https://www.jma.go.jp/bosai/forecast/)を参照してください。

週別の平均気温

  平均気温 (1週目)
09/03~09/09
平均気温 (2週目)
09/10~09/16
平均気温 (3~4週目)
09/17~09/30
北日本
低20 並40 高40
平年並か高い見込み
低10 並40 高50
高い見込み
低20 並30 高50
高い見込み
東日本
低20 並40 高40
平年並か高い見込み
低10 並40 高50
高い見込み
低20 並30 高50
高い見込み
西日本
低20 並30 高50
高い見込み
低20 並40 高40
平年並か高い見込み
低20 並30 高50
高い見込み
沖縄・奄美
低20 並30 高50
高い見込み
低20 並40 高40
平年並か高い見込み
低20 並30 高50
高い見込み
数値は予想される出現確率(%)です 気温画像 気温画像 気温画像

季節予報は、予測の確からしさに応じて、気温や降水量などを「低い(少ない)、平年並、高い(多い)」となる確率で表しています。
「平年並」がどの程度の値になるのかについては、参考資料(https://www.data.jma.go.jp/cpd/longfcst/sankou/zenpan1.html)をご覧ください。
文章による解説については、確率の大きさに応じた言葉で表現しています。詳しくは本資料末尾の「参考(確率予報の解説)」をご覧ください。